2008年 01月 31日
〜2/5 篠原土世作品展 シリーズ<新静物画>
抽象画とも言えるその背景と、具象的モチーフとの相関関係。梨とオレンジの存在は、目に見えている世界と見えていない世界とを繋ぐ窓口のようにも見えますし、ああ…、いや、もしかしたら、これは梨でもオレンジでもないのかもしれない…なんて気持ちにもなってきたりします。
「長いこと梨とオレンジがアトリエの片隅にあった。しかし今はないのに、その存在が心の中に定着して、いつしか自分の魂の分身のようになっていった。そして、その存在の周りの風景がいろいろなイメージとなって、いくつもの現実にない静物画が誕生してきたのである。観る人がそこに静かな世界を見つけてくれたら…」/篠原土世