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6/29~7/4<企画展> 松永泰樹・鴨頭みどり二人展

f0106896_16131173.jpg岐阜県多治見の陶芸家ご夫妻、松永泰樹さんと鴨頭みどりさんのふたり展が始まりました。松永工房の素敵なHPを拝見しつつ、こんなにイマジネーション豊かな作品を作る人って、いったいどんな方達なんだろうとお会いするのを、楽しみにしていたのですが…。作品同様、息のぴったりあった素敵なご夫妻でした。

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f0106896_1659516.jpg磁土や白磁にここだわった日常食器やオブジェ的な作品を作るのが夫の松永さん。”木綿のハンカチ”や”漆喰の壁”を思わせる、ほっこりとあたたかいマチエールと、ユーモラスでかつ端正なフォルムは、ほんのりクラッシック、それでいてしっかりモダンでもある。オーナー森田は、松永さんのお皿をひっくり返しては、高台や細部の作りの美しさにもタメイキしていました。発想の柔らかさと細部まで行き届いた精神の細やかさが、(有本利夫の絵のなかのそれのような)まぁるい存在感を放っています。心地よい静かな音楽を聴いているみたい。作品同様、ご本人も、知的で物静かな面持ち。昼ビールは気合い入れに欠かせない(?)小道具なんだそう(笑)。(注:決して”呑んべぇ”なわけではありません)
 

f0106896_18105288.jpg兎、猿、馬、熊、龍、樹霊、花の精、チェスの駒…etc。一応それぞれモチーフはあるのだけれど、オシリが風船のように膨らんでいたり、3本足だったり、尻尾が蓮の花だったり…!?鴨頭みどりさんの陶人形は、すごーく個性的。既にある「物語」に収縮してしまうことは決してなく、もこもこと増殖していくライブ感たっぷりの不思議世界に最初は少々、躊躇われる方もいらっしゃるかも(笑)。でも、一度、この魅力の取り憑かれたら、もう、たまらない。「突き抜けて明るい!」とおっしゃったお客様もいらっしゃいましたが、そうそう、そうなんだよなー…。鴨頭さんは(松永さんもですが)、メキシコのトルーカの陶磁器学校に勤務されていた時期があるのだとか。メキシコでは骸骨をモチーフにした工芸品をよく見かけるんですって。【参考】 工芸品だけでなく、お誕生日のケーキの上なんかにもそんなキャラクターが普通にのっかっていたりするらしい。f0106896_183499.jpg悪魔や骸骨までも、ちょっとおどけた愛すべきキャラクターとして市民権を得てしまう、明るく乾いたラテンの空の懐の深さ。ノリのよさ。それに触発されて、鴨頭さんは今のような創作を始められたのだそうです。こんな作品を目の当たりにしてしまうと、「鴨頭さんってどんな人なんだ!」って、ますます知りたくなるでしょう?ご心配なく。いたって普通の方です(笑)。色白で痩身。自然体でほがらかな素敵な女性です。
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by live-art | 2006-06-29 18:02 | 今週の展覧会 | Comments(0)

6/22(木)~27(火)<企画展>楽居布2006・夏

f0106896_18102228.jpg今年もまた、やってきました。夏の楽居布展。本日初日はあいにくの雨でしたが、さすがはリピーターの多い楽居布さん!雨にも負けず、たくさんのお客様におこし頂きました(まだ、始まったはばりなのにーっ)。左の写真は、ひんやりしゃりしゃりな触感が気持ちいい楽居布・不朽の定番”手もみちぢみ”のお昼ねマットやシーツなど。その他、昨年に引き続きジャパンブルー(阿波藍)も素敵ですし、張りと光沢、軽やかな透け感の美しいリネンオーガンジーのワンピースや、これさえ着れば、ご機嫌な夏の旅行ができそうなアロハ調ビタミンカラーの近江上布ブラウスなど、今年も楽居布は絶好調です!f0106896_137936.jpg
楽居布とは、リブ・アート開廊以来のおつき合いだそうなので、今年で12年目。数年前からは、初夏と秋の年2回、新作コレクションの発表の場にして頂いています。その度ごとに、お客様の気持ちをしっかりと掴んでどんどん進化していく楽居布はすごい!そして、楽居布の洋服や寝具やインテリアファブリックをこれまでにお買い求め下さった方々が、楽居布からメッセージを肌で理解して下さっている感触がひしひしと伝わってきます。感謝!やっぱり体は、頭より素直で賢いんだと実感します。1度覚えたら忘れないっ。

f0106896_1353419.jpg今回の目玉は、藤布の帯。藤蔓の皮と芯の間にある”アラソ”と呼ばれる中皮をさらして紡いだ糸で織られた丹波の夏布です。古事記に記されているほど古い繊維なのだけれど、大変な手間がかかる上、数少ない藤布の紡ぎ手も高齢となり、繊維業界では”まぼろしの布”と呼ばれていたそう。この強くてしなやかな”自然の繊維”を廃れさせてはならないと技術の伝承に情熱を傾ける保存会の小石原将夫さんと、藤布本来の美しさと小石原さんの熱意に賛同した楽居布のコラボレーションが織りなす逸品です。

f0106896_1391181.jpgその土地々の風土の中で大切に、時に頑固に守られてきたもの。人間の生理にかなった”体に優しい繊維”が楽居布の基本。そのよさを広く世の中に伝えたい、消費してもらいたい、そうでなければ、代々伝わる職人さん達の智恵と感性がつまったこの賢く優しい繊維達は忽ちのうちに廃れてしまう。それは良質な日本の文化がまたひとつ消えてしまうことに等しい。楽居布のデザイナー越智和子さんはそんな風におっしゃいます。そのために、織り元や染め元、縫子さん達との信頼関係と綿密なコミュニケーションのもと、(洋服の型そのものだけでなく)素材の段階からデザイン指導をされ、現代のライフシーンを更に楽しく、ウキウキさせてくれるような素敵な製品を日々、生み出しているのです。会場で、お客様の気持ちを即座に察知され、ひとりひとりの嗜好や気持ちをふまえながら、適切なアドバイスをされる姿にはいつも脱帽させられています。そのコミュニケーション能力の高さ故、私は越智さんを尊敬して止みません。
by live-art | 2006-06-22 18:17 | 今週の展覧会 | Comments(0)

銅版画家・松本秀一さんの”句集”です。

f0106896_13511341.jpg銅版画家の松本秀一さんが句集を出版されました。タイトルは、「早苗の空」。
布表紙に閉紐の、スケッチブックを模したしゃれた装丁もさることながら、句集の中を移ろう季節のはざまはざまに、松本さんの銅版画作品の挿し絵が入るという、宝物のような一冊です。一部3200円。リブ・アートの店頭にも数部置いております。通信販売も受け付けますので、ご希望の方はメールにてご連絡下さい。(さあ、急げ!)



海 を き て 陸 す れ ゝ に 夏 燕

実際は、縦書きで、「ゝ」の繰り返し記号はゆったりと大きく開脚した「く」の字。なんでもない夏の風景なんだけれど、なんだかすごく豊かな情景に思える。
いやいや、むしろ情景は背景だ。
f0106896_16122553.jpg海を遮る燕の姿さえも背景にして、日向臭い夏の大気がざっくりと分かたれる瞬間が目に見えるみたいだ…。なんてことない風景を、なんてことない言葉でもって、身体の深いところにじーんと響く静かなリアルに変えてしまう松本さんは、目に見えないものの確かな感触を凝視する人。その姿勢は版画を彫る時も、一句読む時も、同じです。

松本さんの俳句評は、詩人の清水哲男氏の巨大サイト【増殖する俳句歳時記】や坪内稔典氏主宰の【e船団】にも掲載されています。


f0106896_11395929.jpg松本秀一さんのメゾチントやエッチングの作品も複数取り扱いしております。ご希望の方は、店頭にてお申し付けください。(写真は「蛍袋」6/30:1993年メゾチント)



こちらの商品はリブ・アート店頭にて販売しております。ご遠方の方はお電話、メール等でお問い合わせ下さい。
by live-art | 2006-06-18 16:17 | ショップ情報 | Comments(0)

6/15(木)〜6/20(火) 第9回佐保会ふれあい展

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佐保会ふれあい展は、奈良女子大学同窓会有志による展覧会です。人形、俳句、書道、手芸、水彩画、陶芸、ポーセリンペインティング、キルトなど、年代も様々な12人の同窓生による創作作品を展示しています。


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f0106896_1332955.jpgしっかり者の賢い主婦のベテランさん達が中心になって引っ張っているのが、佐保会ふれあい展。今年でもう9年目になります。普段は家族のために精いっぱい尽くしつつ、自分のための余暇の時間もじっくり大切に使う。そんな姿が透けてくるようなあたたかい展覧会です。(ほんとに、大切でかかせない時間なのだろうな。)中には、参加者のご家族の方の作品もちらほら。しかも、なかなかの腕前!? 陶芸家の卵の若い女性やプロの染織家も出品しています。


by live-art | 2006-06-15 16:56 | 今週の展覧会 | Comments(0)

6/22〜 は、夏の楽居布展!

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リブ・アートの夏の風物詩、
ひんやりしゃりしゃりの近江上布で人気の夏の楽居布展は22日から。

”身体に心地よい繊維”を求めて、滋賀や沖縄、徳島など全国各地を訪ね歩く楽居布のデザイナー越智和子さん(四国中央市/旧伊予三島市出身、大阪在住)。越智さんはいつもパワフルでバイタリティと遊び心が溢れていて、陽のオーラをいっぱいに孕んだとても魅力的な大人の女性。その土地々で出会った繊維を、織り元や染め元との綿密なコミュニケーションのもと、現代のライフスタイルに合った洋服やインテリアファブリックとして蘇らせるお仕事をしています。楽居布の洋服を着ていると、何かとても豊かなものが、”体の感情”にそっと寄り添ってくれるているような、そんな不思議な安心感を感じます。越智さんのおしゃべりにはいつも、その風土の中で伝承されてきた、上質な手仕事の妙とそれを守り伝えてきた職人さん達への深い敬意と情熱が滲み出ていて、聞いていると、こちらまで熱い気持ちにさせられてしまうのだけれど、あの安心感の正体を探る鍵は、おそらくそこらあたりに隠されているに違いない。

 今年は新たに、繊維業界では、<まぼろしの布>と呼ばれている藤布の夏帯をご紹介します。定番の近江上布や、ジャパンブルー(阿波藍)も引き続き展開しています。
by live-art | 2006-06-09 18:04 | 過去の企画展 | Comments(0)

講演会のご報告

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3日(土)夜、木下晋氏の講演会を催しました。
講演の内容をご報告できたらよかったのだけれど、講演後のワインパーティの準備に追われて、結局ひとことも聞けずじまい。残念(涙)。常に現場にいるのに、こういう時に腰を据えていられないのがスタッフのつらいところ。ま、それが仕事なので、仕方がないですね(涙々)。

・・・でも。でも。うーむむ。やはり無念ダ。
往生際が悪い店員だと思われるかもしれませんが、、、、

もしも、このブログを見て下さっている方の中で、講演を聞きにいらして下さった方がいらっしゃいましたら、是非、コメント欄に講演のご感想などお聞かせください!お願いします!



f0106896_16261182.jpgもうこれ以上にはないというくらいに、塗りこめられた鈍色の闇の深さ、美しさ。既にもう「銀色」といってもいいくらい、スポットライトを照り返すくらいに光沢を帯びた闇だ。銀色の闇の底に照らし出されているのは臨終の小林ハルさん。写真ではわかりにくいが、ハルさんの背後の闇には、病室の風景が刻まれている。全面を濃い鉛筆で塗りこめた上に、更に芯の硬い鉛筆で描かれているので、実際の作品を見ても、遠目には、それを確認することができない。
 ハルさんは、生まれつき全盲の人だったが、幼少時の母親の厳しい躾のおかげで、針に糸を通すことも縫い物をすることもできたのだという。色という概念のない世界の人であるはずのハルさんの言葉に、木下さんは豊かな色彩を感じるのだという。失われた視覚を補うために、研ぎ澄まされた別の感覚で、ハルさんは「色」というものの本質を捕らえていたのではないか、木下さんはそう仮説する。背後に描かれた病室の風景は、もしかしたら、私達には想像することもできないほどに研ぎ澄まされたハルさんの感覚が感受した「気配」だったのかもしれない。
 右の作品「105年の想い」は、ハルさんが亡くなられる約1週間前に完成された。闇の中に残された刻み込むようなえんぴつの強い筆致が切ない。

by live-art | 2006-06-09 17:23 | 今週の展覧会 | Comments(0)

6/29〜 「松永泰樹・鴨頭みどりふたり展」お楽しみに!

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6/29から、多治見の陶芸家ご夫婦、松永さんと鴨頭さんのふたり展が始まります。
お二人の作品を松山でご紹介するのは今回が初めて。

上の写真、素敵でしょう。
磁土や白磁にこだわった食器を中心に手がける松永さんと、
個性豊かでユーモラスな陶の人形を作る鴨頭さん。
なんとも不思議でファンタジックなフォルムと、豊かなイマジネーション、
ほこほこと温かみのある素材感はおふたり共通の魅力。

もっと見たいとお思いの方は【松永工房HP】をご覧下さい。
ちなみに今回DMをデザインして下さった、ご夫妻のお友達・Eさん制作。
すごくこっていて楽しいHPですよ。
by live-art | 2006-06-05 15:54 | 過去の企画展 | Comments(0)

続・木下晋展

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物語が消えていく。

木下さんの描くハルさんの絵に見入っていると
ハルさんが、そして木下さんご自身が背負ってきた現実の<物語>が、
深い深い静寂の中に消えていくような錯覚にとらわれる。
しかし、その静寂は私が頭の中で反芻する物語よりももっとリアルな感触を持って、
私の中に響いている。物語は消えてなくなってしまったのではなくて、
静寂に姿を変えたのかもしれない。

人間の本質とは何なのか。
ふと、それを思う。

木下晋氏、先ほどギャラリーに到着されました。
”猫が笑ったような”笑顔が、とてもチャーミングです。
実生活でも「猫をきらすとダメ」なんだそう(笑)
...ますます素敵だっ。

木下さんは、今日と明日、ギャラリーにいらっしゃっています。
今日18:00〜の講演会も是非、お立ち寄りください。
by live-art | 2006-06-03 12:34 | 今週の展覧会 | Comments(0)

6/1(木)〜12(月)<企画展>木下晋個展

f0106896_17242196.jpg梱包の包みをほどき、作品が現れた瞬間、驚き、感激してしまいました。3年ぶりの木下晋氏の個展、本日より始まりました。木下さんは、パレットの色を選るように、濃淡20段階の鉛筆を使い分け、生の深淵に迫るような人物画を描くことで名高い作家。木下さんは、壮絶な人生を歩み、心に深い闇と、それと裏返しの確かな光を秘めた人物をモデルに多くの作品を描かれています。中でも、代表作として圧倒的な存在感を放つのは、日本最後の瞽女として人間国宝に認定されていた小林ハルさんを描いた一連の作品です。そのハルさんも残念ながら2005年の4月、105歳の長い生涯を閉じられました。f0106896_1724508.jpg 木下さんの描かれるハルさんの表情には、「奢り」がありません。社会福祉の概念なんてまだなかった時代の片田舎に、盲目に生まれ、瞽女として虐げられながら、(時にはシャーマニックに祭り上げられもしたという)壮絶な運命をたどった女性であるのにも関わらず、木下さんのフィルターを通して描かれたハルさんには<自己憐愍>という「奢り」すら感じられないのです。そして、木下さんの、目を見張るような緻密な筆致の集合も、その常識外れの才や執念に溺れることなく、ぶれることなく、ハルさんが亡くなる直前まで、その姿が宿す静寂を描き切っていました。

「生の深淵」という言葉が今更ながらに蘇ります。”次生まれてくるならば、何に生まれてきたいかと”木下さんがハルさんに尋ねた時、ハルさんはこう答えたそうです。”例え、虫ケラでもいいから、「目明き」に生まれたい”。


南室にて木下さんが挿絵を担当された絵本「ハルばあちゃんの手」(福音館書店刊)の原画展を開催しています。また、6/3(土)夜6:00〜からリブ・アート北室にて講演会「手に想う」を開催致します。是非、ご参加下さい。(http://liveart25.exblog.jp/i3)

by live-art | 2006-06-01 17:32 | 今週の展覧会 | Comments(0)