ペシャワール会写真展は、9月5日(月)までのロングラン開催中です。
120枚以上の写真を一度に展示できる会場はなかなかないとのこと。
みなさま、是非お立ち寄り下さい。
今日からは展示中の写真を少しずつご紹介していけたらと思います。
もっとも印象的なのがこちらの2枚の写真。上は2005年5月、潅漑が始まる前のスランブール平野。下はその3年半後2009年4月の様子だそうです。一面の麦畑、それから果樹園。中村医師の指揮の下、現地の人々と現地ワーカーが一体となって作ったマルワリード用水路からの引き水で農地が復活してく様子。
潅漑工事の写真もたくさんあります。昨日の鈴木ワーカーの講演もあって、個人的に印象深かったのはこちらの写真。用水路資材置場兼職員宿舎で開かれた<蛇籠>を編むワークショップの様子。マルワリード用水路の護岸工事は箱形に編んだこの蛇籠のなかに石を積み上げていくのだそうです。江戸時代の日本でもこれと似た方法がとられていたのだとか。コンクリートの資材を調達することは困難でも、この方法であれば、もし仮に将来決壊したとしても現地の人達が自分たちの手で修理することができる…わけです。上のスランブール平野の写真と併せ見つつ、非常に繊細で、力強く、厳しい、現場目線を思わずにはいられませんでした。(米田)