2011年 09月 03日
ペシャワール会写真展ーピックアップ5
静かに時が流れたお陰で、中村哲さんの著書をゆっくり読むことができました。一つ一つの言葉に実があって、人間の原点を教えられるようで感動! パラパラっと開けたその1ページ1ページに感じることがあるのです。 その内の、ごく一部をご紹介。

「人は愛するに足り、真心は信ずるに足るーアフガンとの約束」
中村哲ー澤地久枝 共著 岩波書店 発行 ¥1,900-
2010年2月第1刷発行・・数ある著書の中で、最新のものです。
中村:「私たちの強さというのは、現に目の前に、私らの事業によって生活できる人があふれていること。そのことが何より雄弁なアピールです。胸を張って、こういう仕事で60万人の人たちが、私たちの事業で食えていますという事実。それで私たちも喜んで働くし、・・・・中略
澤地:「水を確保できれば、アフガンは再生できますね。」
中村:「そうです。」
澤地:「確実にね。」
中村:「絶対にしますね。そりゃ、欲深い人も中にはいますけれども、一般の、99パーセントの素朴なアフガンの庶民は、家族が仲良く、自分の故郷で暮らせること、一緒におれること、三度のご飯に事欠かないこと、これ以上の望みをもつ人は、ごく稀ですよ。・・・後略」
このくだりを読んだ時、今朝のニュースを思いだした。チラッと聞きかじったニュースなので覚え間違いがあると思うが・・確か、・・福島県知事が野田新政権に希望するコメント。「3月11日以前の普通の生活ができるように復興して欲しい。朝、大人は仕事に行き、子供たちは学校へ行く。家族で揃って三度の食事を食べる。その普通の生活を・・」
国土が違っても、平凡な中に、人間の幸せ「青い鳥」がいるようだ。
アフガンの地でその窮状を前にして現状を打開し、生きる術を拓いている中村哲さんと応援するスタッフ、ペシャワール会の人々、会員の熱き思いと行動は、地域は変わっても、東北の方々の希望の光として灯されるだろうと思う。自然の笑顔が戻るように私たちも自分のできることで応援しなくてはいけない。人として生きるために。「人の役に立つ人間」でありたい。 (森田)