本日より、ともに愛媛県出身の版画家・今井庸介さんと近藤英樹さんの個展を開催中です。
【北室】今井庸介展 <川辺の暮らし>
今井庸介さんは松前町のご出身。
精巧で美しいエッチングをお得意とする作家さんです。
本展では、今井さんのお住まいのご近所の川辺の風景がモチーフ。一見、普通の風景画にも独特のシュールな匂いが立ちこめています。
ひなびて古色めいた魅力的な色彩。中国の古典を踏襲したという作品も。けれどこちらも、ご近所の畑のスケッチがもとになっているのだとか。それでもやはり今井ワールドは健在。
古典的かと思えば、とても現代風に見えてきたり、洋かと思えば和的に思えたり。
極シンプルな技法が精巧な技術と画力を際立たせ、だからこそこの魅力的な世界が微量な毒を含んで成立しているのでしょう。
【南室】近藤英樹展 <発芽/秘密の森>
南室は久万高原町ご出身の近藤英樹さんの個展です。近藤さんの作品は現在愛媛県美術館で開催中の「ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」(〜9/7)でもご覧になれますので、こちらも是非。
今井作品とは対照的に、輪郭のあわい有機的なモチーフと透明感のある色彩が魅力。
版画作品から抜け出してきたような木彫作品も。影もまたリズミカル。
どの作品からも植物の胎動が感じられるようで。
癒されますね〜
野花のように自然な存在感。
発芽をイメージする作品はプレゼントにも最適です。