続いて県外から参加して下さった作家さん達の珠玉の作品を。
こちらは千葉の与左右衛門さん作「跳」。たおやかな指先、やわらかに影を染ました白い肌、そのマチエールの美しさ。リボンをくるんと巻いてつくった花びらのような御髪。胸元の伊万里の壺は手描きのようです。そのひとつひとつが形作られた、驚くほど繊細で染み入るように優しい手付が見えるよう。
続いて「マイマイニンフ」。写真だとわかり難いのですが、円形の台の上にカタツムリの妖精が体を横たえています。安らかな寝息が聞こえてきそうなアルカイックスマイル。見入っているとここが何処だかわからなくなりそうだなぁ...
今回最もケレンなお雛さまがこちら(笑)。猫の立ち雛です。金の烏帽子も冠も魚のかたちなんですよー。
マネキネコと金魚が合体したいとも目出度いお人形。こちらは、その名もキン猫。瞳がつやっつや!ヒレがふわっふわ♡お腹がモフモフの子もいます☆
こちらはレリーフの大作「羊神」。ワタクシ、こんなにキレイに口紅塗れません(汗)。
続きましては、横浜からご参加下さった山桜桃(ゆすら)さん。外国の古い絵本から、抜け出してきたような、それでいてとてもリアルなフェアリーです。粗野ではすっぱで、こんなにもチャーミング。目にはきらりと光るドールアイがはめこまれ、今にも物語が動き出しそう。それにしても、かっわいいなぁ...(溜息)。
人形作家の皆さんは、それぞれ、様々な方法で人形に魂を吹き込まれますが、山桜桃さんの場合、そのひとつに、血の通った深みのある肌の表現があります。ようく観察すると血管が集まった場所はうっすら青身を帯びていたりほんのりピンク色に上気した場所があったり...。
それから、フェアリーたちのお召し物も、とってもセンスがよいのです。松ぼっくりの帽子に松ぼっくりみたいな半ズボン(笑)。こちらのフェアリーの持つほうずきはスイッチを入れると光ります。
羊毛フェルトのもこもこフェアリーも!
こちらはなんと、えのきだけの家族です(笑)。
愛知県の井崎正治さんは、人形展ではすっかりおなじみ。
木をざっくりと彫って創られた井崎さんのお人形は、ヒトガタを装うことで時空や音や宇宙のような“永遠なるもの”をここまで引き寄せようとしているようにも感じられます。
つまり、詩情があふれているということ。
本来、木工作家であり、家具やお家も手掛けてしまう井崎さん。きれいでリーズナブルな木工雑貨、今年もご用意しております。