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7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展

北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展 (〜18日迄)

7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_23423392.jpg結成以来、今年で10年目を迎える自主上映団体<マネキネマ>が主催する、手描きの映画看板の展覧会。作品はすべて、新居浜市在住の看板絵師・沼田博美さんの手によるもの。沼田さんは、日本映画が華やかなりし頃の新居浜で、ある時期、東映系、松竹系、大映系3館全ての
看板を一手に手がけていた当時の”売れっ子看板絵師”でした。

7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_2331028.jpg7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_23331381.jpgしかし、映画の斜陽とともに手描きの看板への需要がなくなり転職。定年後、「かもぼこ板の展覧会」への出品を機に、かつての情熱が蘇り、自主制作で映画看板を再び描くようになったのだとか。今回展示している作品は、近年作。また、映画黄金時代の活気が忍ばれる、絵看板の写真パネルも展示しています。
7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_23492155.jpg昭和7年生まれということですから、沼田さんは今年で74歳。かつてはご自分の腕一本で、大衆の夢を支えるお仕事をされていた。今もこんなに明るく、エネルギッシュな作品を描き続けていらっしゃるのだから、きっと充実した日々を送られているのでしょう。時代劇から、宮崎アニメまで様々なジャンルに挑む姿勢から、未だ変わらぬ映画への情熱が忍ばれます。様々な書体によるレタリングの美しさにも脱帽です。これぞ職人技!ノスタルジーだけでは語れない、”手描き”の底力をご堪能下さい。

7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_013388.jpg今年の5月の上映会「川島雄三特集」のための2作品を皮切りに、マネキネマでは今年度いっぱい、例会の度に(残り4回)、沼田さんの映画看板を映画館の入り口に掲げることになっています。只今、(14日まで)シネマ・ルナティックにて第57回例会作品”復活!名画座第2段”「風とともに去りぬ」を上映中。こちらの看板も(映画も)お見逃しなく!(※リブ・アートにてルナティックの割引共通券も販売しております。)



南室: 伊藤茂明展 ~landscape(風・水・気) drawing2006~(〜11日迄)

7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_0433852.jpg西条市小松町在住の伊藤茂明さんの個展。伊藤さんは、1970年代の初頭から現在に至るまで、精力的な創作活動を展開、継続して発表されています。昨年に引き続き、今回もドローイングの平面作品を展示。
7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_0581132.jpg7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_1144544.jpg山里での果樹や野菜の栽培や、海辺の散策など、伊藤さんの日常は常に自然とともにあります。
 ”自然”から受けるインスピレーションこそが、伊藤さんの創造の源。光、水、風、植物や増殖するプランクトンetc...(以上、私の連想)、伊藤さんの手からなる抽象的な図象は、水面に映る幻影のように、有機的な揺らめきを感じさせます。”言葉以前”の肉体的な感性でもって目に映る自然の風景をを、次々とスケッチされている風にも思えます。

7/6~7/18 北室:映画看板絵師 沼田博美の仕事展        〜7/11南室:伊藤茂明展_f0106896_0484345.jpg永遠に漂い続けている時間。頭の中のおしゃべりを一旦止めて、皮膚や体に感じるものをじんわりと受け止めてみて頂きたい、そんな展覧会。


by live-art | 2006-07-06 23:44 | 今週の展覧会

スタッフY田の展覧会日記


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