
毎年、「いがんだOB」展の日取りが近づき、全国各地からOBの方々の作品が集まり始めると、「ああ夏も本番だなー」などと思ってしまいます。ひとり勝手に遠くの親戚が里帰りするのを待ちわびるような気分になってたりする私です(笑)。

私事ですが、小さい頃、夏休みになると、東京にいるいとこ達が伯父伯母とともに祖父母の家 に入れ帰り立ち替わり里帰りして来るのが楽しみでした。祖母が孫達のために冷蔵庫の中に完備していたキリンサイダーがまだ瓶入りだった頃の話です。
夏は、1年のうちで1番のノスタルジックな季節なのかもしれません。考えてみれば夏は、大勢の人が(死んだ人も含めて)”生まれた場所”に戻ってくる季節なのですね。生まれた場所にいまだに暮らしている私ですら、夏の匂いを嗅ぐと自然と記憶のフィルムがカラカラと巻き戻し始めたような不思議な気持ちがします。

>さてさて。「いがんだOB」展は、版画家の三野計さんが主宰する<アトリエいがんだ>恒例のグループ展。<アトリエいがんだ>には、子供対象・一般対象・受験生対象との3タイプのクラスがあるのですが、今回のOB展は受験生対象クラスを巣立ったOB達総勢約80名が参加している大グループ展です。
10代から

40代まで、現役の大学生からアート・クリエイティブの第一線を担う社会人まで年代も幅広い。油彩、水彩、日本画、イラスト、デザイン、写真、絵本、私家本、人形、フィギア、鞄、染織、陶芸、漆芸、木工、ガラスetc....ジャンルも方向性もさまざまです。