北室:創作人形展 ようこそ夢時間へ「森川真紀子と仲間たち」

森川真紀子さん主宰の人形教室「夢時間」の教室展。14人の女性達が作った100体あまりのお人形が集まりました。
木毛を芯に、綿や針金、木の粘土などで立体感をつけ、糸を引き、布で仕上げるという工程を経てできあがる夢時間のお人形は、ふわふわとしてやさしい面持ちをしています。生徒さんの作品は、赤毛のアンや、赤頭巾など、物語の中の登場人物をかたどったもの、ウェディングの花嫁さん、ご自分のお孫さんをモデルにしたもの、振り袖姿の日本人形などなど、モチーフも様々。
今回、森川さんがご自身に掲げたテーマは、小説『坊ちゃん』の世界を表現すること。坊ちゃん、マドンナ、赤シャツ、のだいこ、うらなり、やまあらし、校長、きよ...などなど、主要登場人物のすべてを作り上げた…だけでなく…なんども道後駅に足を運んで研究を重ねつつ、本物そっくりの坊ちゃん列車まで作ってしまわれました!運転手の衣装も本物とおんなじです。
南室:楽居布2006秋

夏には、ひんやりしゃりしゃりの近江上布でご好評をいただいている楽居布展。秋の洋服も負けず劣らず、快適です。今回の目玉は、丹後シルク。この織布、つややかで、さらさらとして、かつしっとり滑らかで、粘りがあり…、一本筋の通った清々しさと、えもいわれぬ豊かで贅沢な触感を合わせ持っています。左の写真は、<かのこちりめん>。整然と並ぶエンボス状の市松模様の美しさといったら!そして、驚いたことに、100%シルク素材この布を軽く握ってまた手を放すと、手の平を跳ね返す確かな力を感じるのです。楽居布のデザイナー越智さんのお話によると、ていねいにていねいに練って紡いだ極細の絹糸を使い、これまた気が遠くなるように繊細な工程を経て織り上げられた布だからこそ、この弾力が出るのだとか。来年夏の楽居布展では、丹後シルクの今を支える若き職人さん達をリブ・アートにお招きして<お話し会>をできれば…などと画策しております。(何のお話なのかですって?!ヒント:例えば、螺鈿の帯…って想像できます?(笑))

そのほか、 ウールを圧縮してフェルト状にしたモザイク模様のほかほかスカートやベスト、ツイードのコートや、軽やかなウールガーゼのはおりもの、しゃらりとした奥行きのある質感嬉しいシルクワッシャーのスカートやワンピースなど。軽く温かく柔らかなとっておきの冬服が満載です。